ゼロの執行人観てきたので現代のヒーロー像について考えたりした

執行されてきた

噂の「劇場版名探偵コナン ゼロの執行人」観てきた。
ファンのあいだではこれを観に行くことを「執行されてくる」という。

 

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観る前は「みんな観たら安室の女になる(=ファンになる)」とのことで期待していった。結果、確かに面白かったしかっこよかったがどはまりという感じではなかった、夢女の素質がなさすぎることが敗因か。夢女と俳優沼は重度の患者が周囲にいるが、あれは意外と才能が必要。

コナンはほんとのほんと、初期も初期にテレビをぼんやり見ていたくらいで高木刑事が逆輸入されたあたりでアニメも原作も視聴していない。ここ数年でたいへんなことになっていたらしいのはぼんやりと。

で、その知識レベルで観に行った、下記ネタバレそこそこある感想。

 

ネタバレあり感想

・犯人は風見さんだと思った 犯人枠から外れる既存キャラだったんですね
・公安ていっぱいあるんだ…
・全体的に難しかったので同じ回に来ていた小学生男子たちの感想が気になってしまった
・気になるといえば後ろの席にいた女の子二人連れの一人がエンドロール後泣いてた、「かっこよすぎてもう涙出てきた」て うらやましい…うらやましいぞ
・例のカーチェイスは前半の駆け引きを取り戻すかんじのあれでしたすごい作画もシチュエーションもなにもかもすごい
・冒頭で丁寧に紹介された商業施設、ははーんこれが舞台ですね終盤で爆破ですね?とおもったら冒頭で爆破されて「えっあの丁寧な背景と解説はなんのために」と思った
・その後アレの落下地点があっちなんでまじで冒頭で爆破されるだけかとおもったらそんなことなかった、よかった

・てか観終わって気づいた、死体の描写がなかったな 推理ものでなく組織ものっぽくなってたというか… 黒の組織や公安が関わることで殺人事件以外の展開もできるようになってるんだなあ今
・コナンくんの身体能力おかしくないか わたしが操作するソニックよりすごいのは確実
・最後は「いっけぇぇぇぇぇぇぇええ」なんですね!
福山雅治はキャラソン業でもやっていけるし「自分が演じるならという前提で作った」というのすごすぎない?

 

安室というパズルのピースを拾い集めてきた人々にぶつけられたダイナマイトだった

結果からいうと、たぶん今まで安室の情報をおっかけてきたひとたちにはとんでもないご褒美映画なのはとてもよくわかった。見出しのとおり。ただ初見だとそこまでだったのは…ううん夢女子の素質が無いだけなのかな…かっこいいのはわかるんだ わかる。

あと個人的な好みで言うと、フィクションでは「誰かの人生のとある期間の物語」「その後の人生をがらりと変えてしまう短期間」のようなものが好きなので、今回のようにとくにその前後で人生や人との関係性が変わらない、2、3日の間のシチュエーションもの、というのがそもそも趣味に合わなかったというのはある。いや犯人とかは相当変わってるんだけど。わかるけど。

ドローン、スマホ、IoTをはじめとした最新機器をがつんがつん取り入れたシナリオ展開がプロの仕事。携帯電話が普及してから描けなくなった展開が多いという。それに対しての答えのひとつが本作かもしれない。携帯以前の話はできなくても、以後の話は作れる。

カーチェイスの作画といい推理中の作画といい、とにかく金かかってんなすげえな最近のアニメ映画ってこんなレベルなのかやべえなって50回くらい思った。

ヒーロー像も時代で変わる

ところで安室透という人気に、ハーレクインのヒーロー像の移りかわりとBLスパダリ系の移り変わりを想う。

かつてハーレクインのヒーローは「シーク(石油王)」、財閥の御曹司、王子、伯爵、といった冗談のような雲の上の存在がもてはやされていた。その後少しずつ時代が変わり、「大会社のボス」「牧場主のカウボーイ(アメリカの牧場主は会社経営者のようなもので金持ちで賢い存在かつカウボーイもサムライ的なあれらしい)」と移ってゆき、今のトレンドは「レンジャー(とくにエリート軍人としてのレンジャーを示す)」らしい。

テレビに大スターがいてみんな同じものを見ていた時代から、徐々に個人レベルにかみ砕かれてきている。これはアメコミも同様で、「他の星からやってきた完璧星人なスーパーマン」から、「圧倒的な力を持つが迫害されがちなハルク」、「女に恵まれない陰キャラ、スパイダーマン」、「メタの壁を認識する元傭兵アンチヒーローデッドプール」「戦うキテレツ大百科アイアンマン」「愛国心の擬人化、キャプテンアメリカ」のように、なんというか、マスから個人へと求められる姿が変わってきたし、一強ではなく複数の星がいくつもまたたいているような状態だ。

日本における、いわゆる「やおい」以前のBLは高層マンションの最上階に住んでワインを受けの菊にアレしていたものだけれど、今はそこそこ東京に出やすい西東京あたりのデザイナーズマンションとオーガニック野菜とか、そういう存在になっている。ていうか安アパートであっても生活をきちんと送っている、というのでも十分アリになっている。

そして安室透

で、そのへんの時世を含めて安室透という存在を想うと、はーーーーーーーーーーそら人気でますわーーーーーーーという感嘆しか出ない。
原作者がエピソードで出してくる美形っぷり、料理上手で優しい喫茶店のお兄さん、しかしその裏は犯罪組織の幹部、さらに裏は公安のエリート。

なんというか、昔のヒーローは「王子様」的な存在だったのが、今は「ボディーガード」みたいな、そういうのが求められてるのかなーってかんじがある。世界ごと囲ってくれる存在と、個人を完全に守れる存在。シークからレンジャーへ。

まあ安室の恋人はアレなんですけども、なんというか、ああーーそら今を生きる二十代にはあれっすわーーー ああーーーーー

まとめ

そんなこんなでどはまりはできなかったものの、やはり反響の大きなものを観に行くのは気づきがあるわあ、という経験でした。あとTOHOシネマズのポップコーンは砂糖コーティング分厚くて胸焼けするなっておもった。そしてどはまりはしなかったもののpixiv定期巡回ルートに降新が加わった、新一に戻ったあとのそれぞれのifをあと100回くらい読みたい。

 

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