二次創作が得意ならタロット占いは余裕

中世ヨーロッパの魔術師が扱う概念の一つにコレスポンデンスというものがある。

 

これはとんかつとDJは似ている、どちらもフロアでアゲるものだから→とんかつは低温でアゲるとうまくしあがるからDJも低音からじっくりアゲるといいかんじになるのでは?

 

 

みたいな、一見関連のないものを並べて、これとあれは似てるから、これをああしたときみたいにすればあれもこういう変化をするんじゃない?というように、並べて、これの変化はあれにも応用できる!とするものだ。万物照応とも言う。西洋魔術はセフィロトの樹になんでもかんでもこじつけていくやつ、くらいに考えても良いかもしれない。

語彙の多い日本では、魔術はコトダマの形で発展していったように思う。ダジャレも千年を越えれば呪文と魔術になる。結納品とかすごいよね。庶民魔術のかたまりだよね。

 

 

タロットは、この万物照応、コレスポンデンス、通称コレポン(まじでこう呼ぶ)を用いる占術である。

 

で、このコレポンというのは二次創作脳そのものだったりする。

パーツとキーワード、状況や雰囲気を拾って組み上げるもの。

例えば燭台切光忠のキャラ設定を見て「これは麻布のマンションでシステムキッチンつきの高層階に住んでますわ」と断言するのも、占術結果でジャッジメント引いて「これは完全に告白のタイミングですわ」と言うのも、ほぼ、完全に、同じである。

楽しく連想ができるカードゲーム(プレイ人数一名から)が、タロットだと考えている。そこに神秘性を持たせたり求道者たらんとしたりするのは個人の自由。そもそもがギャンブル用に作られたカードだしね。将棋だって道を極めてもいいし、ただの遊戯として留めたっていい、そんなかんじ。

 

で、じゃあどうすれば二次創作感覚でタロットを使えるかと言うと、まず大アルカナと呼ばれる24枚を自分の絵柄で描けるようになってみる…これは比喩である。

二次創作において原作絵そのままで展開する書き手は少数派だ。六つ子を自分絵にしたり、花京院を緒方恵美声の似合う中性的で華奢な美形にしたり、原作ではできてないキャラを小学生の時からつきあってることにしたりという、自分の中で妄想が捗る形への再構築は必ず行なっているはずだ。その再構築こそが作家という店の味、まずはタロットカードという原作を自分絵でひと通り再構築するのである。材料を、調理する。

 

この再構築は絵柄がプレーンであるほどやりやすく、作家性の高いカードだと難しく、他のデッキに手を出しにくくもなってしまう。

原作ジョジョを読む前に二次創作の承花でイメージがかたまってしまうようなものである。入口の入りやすさは理解するが、正直、他に展開するときとルーツに触れたときに苦労する。

ので、最初のデッキにはライダーウェイト版、特にパメラコールマンスミス版をお勧めしたい。タロットは大きく分けてライダーウェイト版、マルセイユ版とあるのだけど、ライダー版の方が圧倒的にわかりやすい。軸と構造がはっきりしており、それでいて解釈の懐が広い。二次におけるアンパンマンのような存在。

このやりやすさは、忍たまアンパンマン、松の二次と黒執事の二次のやりやすさの難度の違いのようなものだ。とはいえ好きな作家で好きな絵柄がある、どうしてもこれがいい、というならそちらも良いとは思う。

ただ、ライダー版は大ジャンルなので解説本がとても多い。商業レベルの壁サークルが大量にいる状態ともいえる。他者の二次創作が潤沢に供給されていると自分の考察もはかどりやすい。作家性の高いデッキだと、解釈の手がかりが自分一人なので、もともとタロットはこういうもの、そしてこのデッキはそこから派生したものと知らないとそちらの解釈も進みにくくなると思われる。作家タロットはたいていライダー版からの派生なのである。

やはり作家タロットを使いこなすにもライダー版に一度は触れて見ても良いと思う。

 

ライダー版の中で特にパメラ版をオススメするのは、ルーツに近く、日本人に馴染みやすいからである。

もともとタロットは大アルカナと小アルカナというグループ?で作られていて、小アルカナには長いこと絵柄が付いていなかった。トランプのように、数字とそのマークが並んでいるだけだった。その一枚一枚に意味と解釈を与え、はじめて全てに絵柄をつけたのがパメラさんである。

彼女は近年の研究により、葛飾北斎の影響を強く受けていたことがわかった。なるほど言われてみると色合いや省略具合が日本画的、ひいてはマンガ的である。どうりでなじみやすいわけだ。

他のデッキをいくつか使ってみても、さりげないモチーフの共通項の持たせ方、色への意味合いなど、とにかくわかりやすい。

というわけで、まずはライダー版、かつパメラ版、そしてミニ版をおすすめ。

ミニ版なのは、スタンダード版は日本人女性および日本の住宅事情のデスクにはでかすぎるから。

タロット占いは3枚から10枚、最大で12枚デスクに並べるものなので、カードが小さければ並べやすい。

花札サイズ、トランプサイズも展開しているので、可能なら店頭などで触ってみるとよい。

 

次記事で大アルカナのわたしの解釈例。

 

 

 

あわせて読みたい

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です