占いにyes/noを求める危険性とエンジェルアンサーカードという劇薬の話

占いを請けていると、体感的に半分くらいはyes/noを求めるタイプのご相談が多いなと感じます。

「あの人と復縁できるでしょうか」「当選するでしょうか」「二店舗目の出店をしたほうがいいでしょうかやめたほうがいいでしょうか」などです。

相談する側としての気持ちはわかります。占いに依頼するまでにたくさん迷って悩んでいるから、ズバッと断言してほしいのでしょう。

ただ、鑑定側から言うと、白黒で割り切れる出来事っていうのがそもそも少ないし、未来は不確定です。宇宙にはあらゆる可能性を選んだ場合の平行宇宙が存在し、どのルートへ行くのかは選択で変わります。

復縁できますか?という問いにしたって、復縁できるとできないのあいだにいろんなパターンがあります。

思いつくままにあげるだけでも「復縁できる」には以下のようなパターンが想定されます。

破局を通じて絆が深くなる
・障害もなく彼女の位置に返り咲く
・付き合いは復活するけどどこか冷めた関係になる
・懇願して復縁したことで上下関係ができてしまう
・別れてた間にむこうに彼女候補ができててそいつと切れる気がなさそう
・どころか二股のような気がする
・復縁したことで実はフラグが立ってたもっといい男との縁が切れてしまった

などなど。

そういういろんな可能性があるにもかかわらず、yes/noでの問いかけをカードなどにすると「復縁できる」「できない」としか回答されません。可能性が閉じてしまうんですね。

文字通りに、心理学でこういったyes/noで回答する形の質問をクローズドクエスチョンといいます。ビジネスの現場ではクローズドクエスチョンは重用されます。

相談者のクローズドクエスチョンを、yes/no以外の回答が出やすい質問にやんわり翻訳するのは占い手の大事な工程でもあります。

たとえば、「復縁できるかできないかみてほしい」と言われたら、「相談者と元彼の過去の関係、現在の状況、これから起きそうなこと」をカードに尋ねるわけです。

悩み事というのはたいてい状況が把握できていないからで、背景を提示されると相談者はたいてい、自分でどうするべきかを理解できます。

たとえば復縁の例で言うと、タロットカードで「過去のお付き合いはあなたがひっばってたんですね。今、どうも彼の周りに他の女がちらついてるっぽいです。このままだと二股かけられるかも」と出たとしましょう。

「あー、今のこのこ戻ってもそうなるかなあ、ていうか私とつきあってるとき元カノと浮気してた、もういいややめとこ」

となるかもしれないし、

「私が初カノだったのに!あっあの女か!狙ってたっぽいもんな!急いで連絡しなきゃ!」ってなるかもしれません。

ようは占い側からは判断材料をわたし、最後のyes/noは自分で選んでもらうわけです。占い手が「こっちの方が良さそう」と思ってもあくまで提案に留めます。

占い依存にさせる占い師は逆に「あたしのいう通りにこうすべき」と断言して縛るようです。で、いう通りになればあたしが正しいからだ、ならなければあんたの信心が足りないからだみたいな方向に持ち込みます。

で、ようやくエンジェルアンサーカードの話。

これはとにかく、端的な断言のワードのコレクションなデッキです。

目次(カード一覧)は、こんなかんじ。読むときも裏の解釈などなく、この一文がすべて。

作者のドリーン博士は、もちろん、占いでクローズドクエスチョンを行う危険性は私の100倍理解していたはずです。

クローズドクエスチョンによる占いは、占いの持つ負の力、悪い自己暗示を強力に、簡単にかけやすい形となっています。

にも関わらず、なぜこれを出したのか?

わたしはエンジェルアンサーカードのことを「ドリーン怒りのブチギレデッキ」「クレーマーに与える砂糖味の餌デッキ」と呼んでいます。

たぶんオラクルカードをリリースした当初から、「もっとわかりやすく」「はっきり言え」という要望が少数ながらも大きな声で継続的にあったのでは、要はおきゃくたまマインドなクレーマーすれすれ層がそこそこにいたのではないかと考えています。

アンサーカードの解説書にはもっとやわらかい文章で書かれていますが、「何時何分地球が何回回った時かまで言え」みたいな要望が、スクールやらなんやらでずっとあったようなのです。アンサーカードを出すまでにもそれなりのバリエーションがあったのに、どれもこれも扱えない、という人も。

そいつらにむけて「こちらがめっちゃ組み上げてやったものを理解できないならこいつをくれてやるから黙れ」と投げつけるために用意したのがエンジェルアンサーカードなのでは?とわたしは考えています。職場カラオケでアニソン歌ってよと言われた時にとりあえず歌っておくドラゴンボールみたいなものです。

とにかくエンジェルアンサーカードのメッセージは閉じまくり限定しまくり、絵柄も他デッキのように広がりやイマジネーションを想起させるものでなくふわっふわ。そこはかとなく投げやりというかやっつけ感を感じるのです。やっつけというとあれかな、作り込んではあるけれど思い入れは感じないというか。

同じ簡易系カードでも、子供用に作られたユニコーンカードはすごく絵柄もワードも練りこまれているのを感じますが、まあ、アンサーカードはほんとに、さくさく作ったんだろうなーと感じられます。このデッキの使い手を救済するつもりがあまりない。

ここまで言いつつ、でも、大好きなデッキでもあります。ほんとに。

ズバズバ言ってきてむしろ笑える。徹夜明けのぶん投げトークに似たズバズバ感です。午前四時のファミレスみたいな。セラピー的な微笑み的な笑いではなく「ウケる」「ワロス」的笑いです。

そしてこのデッキの手に負えないところは、異様な的中率の高さです。カードは全てそうですが、当たるんです。間違えはしないのがますます劇薬…

ここまで読んでいただいて、「占いやったことないけどアンサーカード面白そう」とか「他のカードがどれもダメだったけどアンサーカードならいけそう」などと思ってしまった方がもしいらしたら、強くいいます。

やめておいたほうがいい。

これは他のカードがある程度使える人が息抜きに使うときにのみ楽しめるタイプのカードです。ガチの悩みやアドバイスは決して求めてはいけないタイプのデッキです。オラクルカードにおけるストロングゼロです。ガチ相談をすると自滅します。

どうしても気になるなら2デッキ目以降で。絶対にガチ相談はしないほうがいいといっても手元に1つしかデッキないと相談したくなってしまうだろうし。

最後にもうひとつ架空の例を出しましょう。

セルフ占いで行うクローズドクエスチョンのやばさについてです。

下記リンクからどうぞ。

https://nanado.net/uranai/2019-01-11/

 

あわせて読みたい

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です